8年を経て、見えた世界

RRC member interview

text:Shun Sato 

第12クール B+チーム(目標:フルマラソン3時間20分切り)MVP 増本梢さん

白亜の城塞でのPB

 昨年、姫路城マラソンでサブ3.5を達成して1年後、同じ姫路城マラソンで20分を切ってPB(3時間18分05秒)を出せたのは、本当にうれしかったです。

 無欲の走り

レース当日は風邪を引いて、頭がボーッとして鼻も詰まっていたんです。もうPBいかなくてもいいかな。楽しく走ろうでいっか!という感じで緊張もせずに走り出しました。気づいたら10キロを越えていて、ずっとジョグしている感覚で、そこそこのペースで速いけど、どういうこと?って思ってました。アッという間に30キロを超えて、さすがに30キロの壁が来るだろうと思ったらそれもなく、気が付いたら終わっていました(笑)。

 姫路との相性

 よく、「なぜ姫路なの?」と聞かれますが、実家が神戸なので近いんです。神戸マラソンはコースが凄いので、PBは狙いにくいと聞いていたので、地元の走れる子に聞いたら姫路はPB出やすいって教えてくれました。でも、最初走った時、「普通にキツくない?このコース」と思ったんですけど、相性がいいんですかね。2年連続でPBを出せました。

 RETOでの刺激

 結果を出せたのは、RETOの練習会のおかげでもあります。ひとりだと自分に甘く絶対に走れないペースで走り、「もう嫌だ!吐きそう」と毎度思いながらやり切って来れたのが一番大きいと思います。うちは、まだ子供が小さいので、合宿とかRETOの練習会以外にはなかなかいけないので、月2回ですけど、刺激を入れられるのがすごく大きいんです。普段も昼間に走れないので、平日は朝4時半、土日は5時半に起きて走っています。朝はしんどいんですが、そういう体の状態で走るとレースの時にラクに感じるのかなと思っているので、自分にムチを入れて走っています。

 トライアスリートの父の影響

 ランニングを始めたのは、15年ぐらい前です。理由は、ダイエット。それまで水泳をやっていたんですけど、マラソンほどには痩せません。プールの空き時間に合わせないといけないのが嫌だったのもあり(笑) 走るとどんどん走れるようになりレースに出るようになりました。私の父がトライアスリートだったので大会にはよく応援で行っていたので、レースに出るという事に抵抗はなく、軽い感じで草レースに出たらハマりました。

 目標達成への執着心

 8年間、子育て・育児・仕事復帰、そしてコロナもありサブ3.5を切れないまま毎日が過ぎていきました。それでも続けてこれたのは、シンプルにサブ3.5いつか切ってみたいなぁという気持ちだけでした。最初は年齢のせいにして絶対に無理だろうと思っていたんです。でも、RETOに入ったら同世代の人たちががんばっているし、とても速いんで、刺激を受けて、やってみようと自分と向き合って取り組んだらここまで来れました。同じようなレベルや同世代の人がいることが自分のモチベーションになっていたのです。

 自分にプレッシャーを掛けない

 とにかく、みんなもっと頑張ろうというパワーがすごい。私は、すぐ今より速いとしんどいと思ってしまうので、挑戦しよう!ってなかなか思えなくて。自分の設定タイムと走力に合うチームにコミットするタイプなので、基本的にチームを動かないタイプです。また、大々的にこのレースでタイムを切りますって言えないんです。いうと、それがプレッシャーになってしまうので・・・。今後もコッソリと地方のレースにエントリーをして走って行こうかなと思っています(笑)。

―なぜ、走るのですか。

 ありきたりですけど、人生を豊かにするためです。レースはしんどいですが、走ると仕事の嫌なことを忘れられてリフレッシュできます。色んな問題の打開策を考えることができたり、家庭内のしんどいことの解決策を考えたり、唯一自分ひとりになれる時間なので、すごく貴重です。もちろん、飲むためにも必要です(笑)。走った後のお酒は美味しいですからね。

 

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