RRC member interview
text:Shun Sato
第12クール A+チーム(目標:フルマラソン2時間50分切り)MVP 花木 翔大さん
1年でサブエガへ
2024年シーズンのスタート時、僕のPBは、3時間18分04秒(東京マラソン)でした。それから1年でつくばでサブ3(2時間53分05秒)を達成し、勝田でPB(2時間53分01秒)を更新、静岡でサブエガ(2時間47分38秒)を達成することができました。まさかエガまでいけると思っていなかったので、びっくりしましたし、本当にうれしかったです。
運命的な出会い
実は、昨年の夏前、腸脛靭帯を痛めて、菅平合宿ではロング走ができない状態でした。整形外科や鍼灸治療院に行ったり、インソールを換えたりしたんですけど、なかなか良くならなくて。そんな中出たトレイルの大会で出会った方と、その週末に行った地元の銭湯で偶然再会し、運命を感じていろいろお話しをしました。そこでパーソナルトレーナーを紹介してもらい、内転筋やハム、お尻の使い方を教えてもらいました。ハムとお尻をうまく使えるようになって、不思議なことに痛みも消えていったので、その翌週に野沢のトレイルに出たんです。聖也さんやタムケンさんに「早いね」と言われるぐらいで帰ってこられたのですが、体の使い方、刺激の入れ方ひとつで痛みがなくなり、これだけ走れるんだと驚きました。
オチャラケキャラを払拭
8期で入った時、径(新沼)さんに「RETOの空気変わりそうなやべぇヤツが入って来た」と言われました。僕は飲み会が好きですけど、飲み会好きのオチャラケキャラだと思われるのは嫌だなって思い、ランでは走れる力があるところを見せたいと思っていました。
ランナーとして自我の目覚め
サブエガまで自分を駆り立ててくれたのは、そうした思いとどうせ走るなら本気を出してサブ3をしっかり越えられるランナーになりたいと思ったからです。トレイルで表彰されて、順位を上げていくおもしろさ、タイムを狙っていく楽しさ、そういうのがちょっとずつ上積みされていくことが上を目指すモチベーションになりました。
仲間と反骨心
練習ではトレイルを走ることで距離に対する恐怖心がなくなりましたし、スピード練はRETOの公式練習以外に絵(片山)さんたちがやってくれました。A+の人からアドバイスをもらい、それを素直に受け入れ、一緒にやってくれる仲間がいてくれた環境も大きかったです。それに神野さんに「花ちゃん、サブ3は無理だよ」と言われたので、見返してやるという気持ちもありました。それらすべてがうまくハマってエガに繋がったと思います。
自分と向き合うことの重要性
小さい頃は、しんどいことが嫌いだし、すぐにサボるタイプだったんです。でも、いい大人になった今、きついけど、これをひとつ頑張れば強くなれる。逃げずに自分と向き合うことができるようになったのもエガまでいけた一つの要因かなと思います。それにみんな、いつも応援してくれるし、タイムを出すとほめてくれるじゃないですか。自分に嘘つかずに頑張って結果を出し、それをほめてもらえるのはすごくうれしいですし、ありがとうって素直に言える。周囲のモチベーションが高いですし、その中で一緒に走るのは部活みたいで楽しいですね。そういう環境が今の自分にとってすごく大事です。
―なぜ、走るのですか。
ランニングは、コミュニケーションのツールであり、人生を楽しむ手段です。RETOに入っていなかったら会えないような人たちと出会って、みんな仕事もランニングもがんばっている。その姿がモチベーションになります。ほんと、周囲のみなさんには感謝しかないです。いつか自分もみんなに刺激を与えられる存在になりたいですね。