
ランニングで、人生を取り戻せた
RRC member interview
text:Shun Sato

大阪国際女子への手応え
第16クール B+チーム(目標:フルマラソン 3分20分切り)MVP 長谷部裕子さん
別府大分マラソンを走る前は、大阪国際女子マラソンを明確にイメージできていませんでした。過去2年、相性のよかった別大の1週間前に発熱して、「もう終わった」と思いました。でも、気にかけてくれたなおちゃんたちに「大丈夫、戦略的リカバリーだったってことを祈ってる!様子みながら行こう!」と言ってもらって、無欲で臨んだらネットで7分切り(3時間06分54秒)が出来ました。
この時、ですね。大阪国際にもしかしたらと火がついたのは。RETOでもA2の練習メニューをこなせていたので、「東京でいけるかも」と思いました。

参加標準記録クリア
東京マラソン当日は、ガチガチに3時間7分内を狙うというよりは、気温がそこまで高くないので「いければ!」ぐらいの気持ちでした。7分内のペーサーについて行こうと思ったのですが、スタートで出遅れてしまいペーサーを追いかける展開になりました。あすかちゃんの後ろを遅れないように走りながらなんとか29キロでペーサーに追いついて、途中で少し前に出て、ラストにペーサーに追いつかれてダッシュするという展開になりましたが、目標タイムをクリア出来た時(グロス:3時間06分42秒)は、ここまで辿り着けたのかと本当にうれしかったです。

4年間の成長
私はRETOに入った時、4時間21分が持ちタイムでした。何時間を目指すとかの目標もなく、神野さんのランニングチームが出来るからおもしろそうだなと思って入ったのです。そんな私が4年間でここまで来られたのは、私自身が驚いていますし、ひとえにRETOと、常に刺激とやる気を共有してくれたベゲちゃんのように若いメンバーからチェリーさんをはじめとする大先輩のみなさんのおかげだと思っています。

自分に合う練習
今季の練習ですが、距離を走り過ぎると怪我をするタイプなので、距離は求めず、ポイントとジョグのスピードをちょっと早めて練習していました。Mペースプラス30秒ぐらいのジョグを10キロから13キロぐらい。あとは、ジョグの日に150mの坂走を5本。梨状筋を痛めながらのレースに向けてのアドバイスを求めた時、神野さんに「坂走だと痛みが出る前に心肺と脚に負荷をかけられます」と言われたんです。RETOのポイント練習以外は、このちょい早のジョグと坂走が自分に合っていたと思います。

梨状筋痛からの解放
練習以外では、梨状筋の痛みから解放されたのが一番大きかったです。
梨状筋は、3年ぐらい前から痛くて、走る度に痛みが出て、それ以上痛めないように思い切った練習が出来ませんでした。レースの際も「できるだけ痛みが出ないように」と必ずロキソニンを飲んでスタートしていました。
治療は整形外科でリハビリのトレーニングを教えてもらったり、鍼やマッサージで多少は良くなったのですが、一番効果的だったのは「体外衝撃波」でした。これを2回ほどやったら、「あれ?」っていうぐらい痛みがなくなり、ほぼ完治したんです。それまで練習を70%ぐらいでやっていたことを90%以上出力してできるようになって、一気に視界が開けた感じがしました。

年齢による体の変化
もうひとつは、更年期障害の軽減です。
私は、これまで生理痛も片頭痛などもなく健康だけが取り柄で常に元気でいられたんですけど、昨年ぐらいから生理が月2回も来たり、異常な眠気、お腹の不調、ランニングによるものではない膝の痛みが出始めました。また走っている途中で信号待ちなどで止まると急にグラグラして、一旦休まないと走れないぐらいのめまいに襲われました。これらが次々と起こるので正直、パニックになりました。そのことをRETOのお姉さん世代の「婦人会」の人たちに話すと「そういうのある」「つらいよね」と共感してもらえたのです。それですごく気が楽になりました。今は漢方を服用したりして状態が良くなりましたが、それは走りながら更年期とも付き合っている婦人会のみんながいてくれるおかげです。

自分らしい生き方
1年目のシーズンの終わりにCチームのMVPに選んでいただき、その際、「人生が変わった」と話したのですが、今はRETOで走り続けたことで「人生を取り戻せた」と思っています。私は、中高と陸上をしていたのですが、“校内番長”で、校外の大会ではまったくふるわずでした。それからの大学受験も就職も思い描いていたようにはなりませんでした。周囲の友人は、教職に就いたり、やりたいことを成し遂げて成功していたのに、私は人生の底辺じゃないけど、「こんなもんか」という感じで生きてきたんです。でも、RETOで走るようになって、ようやく自分らしく納得のいく生き方ができて、私の人生を取り戻せたなと思えました。年齢を重ねても成長できることを自分自身が証明できています。

サブ3への挑戦
これからも走る限りは挑戦を続けたいと思っています。トレイルで先日、初めて奥信濃50㎞を走って、マラソンとは違うツラさの洗礼を受けたけど、想像した以上に楽しかった。あまりにも過酷なトレイルは走れそうもないですが、景色がご褒美なレースにはまた挑戦したいなと思っています。
マラソンは、来年の大阪国際女子マラソンがメインになりますが、その前にできればサブ3に近い所に行けたらと思っています。そうして大阪国際でサブ3達成出来たらいいかなと。ここまで積み重ねてきて、今がチャンスかなと思うので、難しい挑戦ではあると思うけど、やり切りたいと思っています。

なぜ、走るのですか
走らずにはいられないからかなあと。走らなかったらもう自分じゃないし、走らない日常は想像できない。好きなお酒を飲むためだったり、食べたいものを美味しく食べるためでもあるけど、走らないことは考えられないから走ります。













