コンテンツへスキップ

カート

カートが空です

記事: マラソンは、デスゲーム

マラソンは、デスゲーム
interview

マラソンは、デスゲーム

RRC member interview

text:Shun Sato

マラソンの怖さ
第16クール A0チーム(目標:フルマラソン サブ3)MVP 福間仁さん
僕は、ソウルマラソンでサブ3(2時間58分06秒)を達成できましたけど、個人的にはマラソンに苦手意識があって、あまりマラソンに向いてないと思っています。普段は、トレイルランニングを楽しんでいますが、トレイルは自分でレースを組み立てて走れるんです。例えば、僕は下りが苦手ですが、登りで取り返せば抜かれてもいいやって思えるので気にしません。でも、マラソンはタイムを狙っていくとタレた時点で「何してんだろう」となって、終わりみたいな感じになる。デスゲームですよね。

走れる糸口
でも、今回、ソウルで少しだけ走れる糸口を見つけられた気がしました。僕が走れたのは、「寒さ」、それに尽きます。もともと暑さが苦手で、暑い中、走っていると30分ぐらいでシューズが汗でチャプチャプしちゃうんです。発汗量がすごいので、暑い時は十分に水分を補給しないと走れない。でも、マラソンってほしい時に水分補給ができないじゃないですか。すると、脱水症状が起きてしまうんです。昨年の防府マラソンでは耳が遠くなって、見えている画像が白っちゃけてきて、レース後は発熱して打ち上げに参加ですることがきませんでした。シカゴの時は、暑くて水をかぶり過ぎて低体温症になり、発熱し、打ち合げに参加せず、帰りました。

マラソン戦略
ソウルは寒かったので、それほど水分を摂らずに走れましたし、糖質をたっぷり摂ったのが良かったです。ナトリウムと糖を軸に糖代謝で回すとネガティブで行ける余裕がありました。補給は、モルテンとプレシジョンですが、この時は時間につき70グラムの糖を採っていました。あと、フルクトース(加糖)とマルトデキストリン(粉末の多糖)を2:1で混ぜたものを飲むといいと言われていたので、それを吸収できるように練習の時から飲むようにしていました。マラソンは、この補給戦略で行くしかないと思っています。あと、走るのと同様に大事にしたのはケアですね。50代の今、タルトチェリーを飲むのと交代浴、そしてストレッチは欠かせません。

格闘技からの転身
走る前、僕は30歳から10年間、クラブ・マガという格闘技をしていました。イスラエルで生まれた実戦的な近接格闘術で、護身や戦闘に特化したものです。怪我が怖いので格闘技から離れ、40歳でクロスフィットを始め、45歳の時にスパルタンに出ました。スパルタンは不整地を走るので、それでトレイルを始めたのです。でも、トレイルってずっと走っていても速くならないんですよ。トレイルに強くなるためにはロードということで近所にある低酸素ルームでランを始めました。そこで「マラソンをやるので出てください」って言われて、とりあえずサブ3.5を目指して走ったのです。

団結力のAゼロ
RETOに入ったのは、サブ3ができる走力が欲しかったからです。でも、もう最初からつらかった。練習メニューがいいっていうのはイコールつらいわけじゃないですか。実際、1年目が終わってAゼロが出来る際、そこでやるのか悩みました。でも、A1にいたところでラクなわけじゃない。つらいか、すごくつらいか、死ぬほどつらいか。どこにいってもつらいので、やるだけやってみようと思いました。Aゼロは当時、大所帯のRETOのなかでトンさんとフルフルと僕の3人だけ。途中からイッチーが来ましたが、みんなで励まし合ってやってきました。Aゼロの一体感は、どのチームよりもあったと思います(笑)。

仲間のプレッシャー
ソウルでサブ3を達成しましたが、終わった後は、良かったなという安心感しかありませんでした。走る前、トンさんが55分を切り、フルフルも自己ベストを出し、「次は仁さんですよね」と言われて、それがすごいプレッシャーで(苦笑)。でも、東京がダメで半ばあきらめの境地で、気持ち的にラクに走れたのが良かったと思いますし、達成できて本当に安心しました(笑)。

息子とのトレイル 
僕が走るのを見て、子どもも走り始めました。息子は高校の部活でクロカンやったり、トラックを走っていました。この夏からニューヨークに留学に行くのですが、その前に日本のいろんな山を見ようということで、あちこちの山を走りました。息子はそれほど練習していないのに、UTMB20キロのレースで総合9位に入ったりして、これだけ速いなら僕が最初からトレイルやっていたらもっと強くなっていたかもしれないと、妄想してしまいました(笑)。息子と「今度、このレースに出よう」、「いつかシャモニーの大会に出よう」とか、先のプランの話をするのが楽しいですし、それが僕にとって一番のモチベーションになっています。

なぜ走るのですか
走っていて、いろんな人に出会えましたし、いろんな景色を見ることができました。これからも走っているといろんな人に出会えて、もっといろんな景色が見えると思うんです。今は、これやったら走るのに得だよな、これは走るのにやらない方がいいよなって、基準がランになっています。昔は嫌いだったのに、今は人生のなかの選択肢の根っこが全部ランニングに繋がっています。

Read more

いろんなものから解放された瞬間
interview

いろんなものから解放された瞬間

RRC member interview text:Shun Sato 練習を切り替えた理由2025ー2026シーズン C+ チーム MVP 青木瑞恵さん3月の静岡マラソンで、3時間41分06秒をマークし、3時間45分を切った青木瑞恵さん。自己ベストをマークできたのは、スピードを出さずに距離を踏むという練習を継続していったからだという。その練習に至ったのには理由があった。「本当は昨シー...

Read more
盗塁を次々と阻止して、ソフトボール遠投68m — 強肩に敷かれたやり投への路

盗塁を次々と阻止して、ソフトボール遠投68m — 強肩に敷かれたやり投への路

陸上競技/やり投 武本紗栄選手 前編 Text:Shun Sato 強肩の捕手 7月中旬の真夏の太陽が照り付ける中、武本紗栄選手は入念にアップをつづける。この時期、トラックの選手は、涼しい気候を求めて地方に合宿を行くことができるが、フィールド競技は真夏であっても限られた場所でしか練習ができない。限られた環境の中だが、練習への姿勢は前向きで明るい。武本選手は、やり投のアスリート。これまで...

Read more